危険な腰痛の症状と腰痛になったらチェックすべき5つの原因

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腰痛 症状

「自分の腰痛は何か特別な病気なんじゃないか?」そんな不安を抱えている方もいるだろう。

実際、一部の腰痛には生命を脅かしたり、緊急手術を要するものが存在する。

単なる腰痛ではなく、他の病気の影響で腰が痛くなる危険な腰痛だ。

ここでは、そんな危険な腰痛の可能性をチェックする方法を詳しくご紹介する。

腰が痛くなったら是非参考にしていただきたい。

目次

1. 腰痛の症状と病気の種類

2. 悪性腫瘍(がん)が原因の腰痛症状

3. 感染症が原因の腰痛症状

4. 馬尾症候群が原因の腰痛症状

5. 脊椎骨折が原因の腰痛症状

6. 危険な腰痛症状まとめ

1.  腰痛の症状と病気の種類

「ほとんどの腰痛は原因不明である。」そんな言葉を聞いたことがあるかもしれない。

実は、この原因不明なほとんどの腰痛は自己限定性疾患といい、全腰痛患者の95〜99%を占める。

自己限定性疾患とは、風邪などと同じように、何もしなくても自然に回復するものをいう。

どんなに痛くても時間の経過とともに改善する安全な腰痛だ。

問題は、残りの1〜5%の腰痛だ。

この1〜5%の腰痛が、生命を脅かしたり、緊急手術を要する危険な腰痛ということになる。

危険な腰痛には以下のようなものがある

  • 悪性腫瘍(がん)
  • 脊椎感染症
  • 強直性脊椎炎
  • 椎体圧迫骨折
  • 馬尾症候群

並べると難しく感じてしまうが、がんと骨折、感染症、神経系の病気に分けることができる。

なかでも、骨折の割合が高い。

 腰痛で外来を受診した患者のうち重篤疾患が存在する頻度は、悪性腫瘍0.7%、圧迫骨折4%、脊椎感染症0.01%、強直性脊椎炎0.3%

Jarvik JG & Deyo RA.Ann Intern Med.2002

腰痛で外来を受診した患者のうち馬尾症候群が存在する頻度は0.04%

Deyo RA.at el.JAMA.1992

馬尾症候群などは0.04%と、ごく少数だが、緊急手術を要する。

少数だからといって決して見逃してはいけない。

急に腰が痛くなったら「いつもの腰痛」で終わらせずに、危険な腰痛の可能性がないかチェックする必要がある。

注:上記の癌や、感染症、骨折などにみられる腰痛症状を分類上レッドフラッグと呼ぶ。いわゆる危険信号だ。

2.  悪性腫瘍(がん)が原因の腰痛症状

癌が腰の周辺で発生したり、転移すると、腰痛と似た痛みを感じる場合がある。

大腸癌、肝臓癌、すい臓癌などである。

  1. 年齢が50歳以上
  2. がんの病歴がある
  3. 原因不明の体重減少 
  4. 保存療法で改善しない  痛みが4~6週間以上持続する
  5. 安静にしても痛みが軽減しない

癌が原因の腰痛は、50歳以上の人に多くみられる。

特徴としては、原因不明の体重減少や、安静にしても楽な姿勢がないなどである。

可能性としては全腰痛患者の0.7%と少ないが、内科医に相談するなどして早期に発見する必要がある。

また、はっきりした理由は不明だが、筋骨格系疾患と発癌率・死亡率の関連性を調査研究した結果、腰痛患者の発癌率は股関節痛患者や肩関節痛患者よりも高いという。

慢性腰痛の方には特に注意していただきたい。

88,000名以上を対象としたコホート研究により、筋骨格系疾患を持つ患者の死亡率と発がん率の高いことが判明。死亡率が高いのは股関節痛・腰痛・肩関節痛の順で、発がん率が高いのは腰痛・股関節痛・頚部痛の順だった。

Jordan KP.Croft P.Br J Gen Pract.2010

3.  感染症が原因の腰痛症状

3−1. 化膿性脊椎炎  
背骨が細菌に感染して起こる病気。発熱、腰痛、手足の麻痺などの症状がある。

腰椎や胸椎に多い  。

  1. 持続性の発熱 38℃以上の発熱が48時間以上続く
  2. 薬物による静脈注射の濫用歴
  3. 腰や背中の激しい痛み 
  4. 胸の痛み
  5. 腰椎手術歴 腰の手術を受けたことがある
  6. 最近の細菌感染 尿路感染症、腎盂腎炎、蜂巣炎、肺炎
  7. 免疫不全の状態 ステロイド剤や免疫抑制剤の使用、糖尿病、HIV感染症、結核
  8. 安静にしても痛みが軽減しない

3−2. 強直性脊椎炎
背骨(脊椎)が強直する病気。

日本人の発症頻度は0.007〜0.04%とされている。原因は不明。

  1. 年齢が40歳以下  発症年齢のほとんどが10〜35歳。特に男性に多い。
  2. 徐々に痛みを感じるようになった
  3. 3ヶ月以上痛みが続いている
  4. 朝方に腰がこわばる
  5. 運動により症状が緩和する

4. 馬尾症候群が原因の腰痛症状

膀胱直腸機能障害を伴う重篤な神経疾患。

感覚の低下や運動障害、膀胱、直腸機能を改善するには発症後48時間以内の手術が必要とされている。

1.排尿障害 尿失禁または尿が出ない
2.性機能の低下
3.排便障害  肛門括約筋の緊張が減少または便失禁
4.座骨神経痛  下肢(脚)の脱力やしびれ
5.サドル麻痺  肛門や会陰部の感覚の低下(自転車のサドルに触れる部分)

特に急性の腰痛で上記の症状が複数当てはまれば要注意です。

腰部椎間板ヘルニアによる馬尾症候群の手術成績に関する研究をメタ分析した結果、発症後48時間以内に除圧術を行なったほうが48時間以降に行なうより知覚障害・運動麻痺・膀胱直腸障害の改善率は良好であることが明らかとなった。

Ahn UM, Ahn NU, Buchowski JM, Garrett ES, Sieber AN, Kostuik JP.Spine (Phila Pa 1976). 2000 Jun 15;25(12):1515-22.PMID:10851100

5.脊椎骨折が原因の腰痛症状

  1. ステロイド剤の長期使用
  2. 年齢が70歳以上
  3. 骨粗鬆症
  4. 年齢が50歳以上で軽度の外傷や骨粗鬆症
  5. 全年齢が対象、最近の大きな外傷歴 自動車事故や高所からの転落など

骨折の場合は、原因の特定できる腰痛のうち4%ともっとも多い。

中には骨折していても痛みを感じずに気付かない人もいる。

 

参照
Adult acute and subacute low back pain.
Bibliographic Source(s) Goertz M, Thorson D, Bonsell J, Bonte B, Campbell R, Haake B, Johnson K, Kramer C, Mueller B, Peterson S, Setterlund L, Timming R. Adult acute and subacute low back pain. Bloomington (MN): Institute for Clinical Systems Improvement (ICSI); 2012 Nov. 91 p. [133 references]

6. 危険な腰痛症状のまとめ

腰痛になった人の多く(80%以上)が、少なくとも一つのレッドフラッグを持っているという調査報告があるように、どれか一つでも当てはまれば必ず危険な病気の可能性があるということではない。

複数のレッドフラッグがあった場合に、病歴、手術歴、薬物使用歴、外傷歴、症状などを総合的に診て評価する必要がある。

レッドフラッグは自分でチェックすることもできるが、安心して腰痛治療に専念するために専門医に診察してもらうことをお勧めする。

日本の腰痛診断ガイドラインでは、以下のように定めている。

重篤な脊椎疾患(腫瘍、炎症、骨折など)の合併症を疑うべきRED FLAGS(危険信号)

  • 発症年齢 <20歳または>55歳
  • 時間や活動性に関係のない腰痛
  • 胸部痛
  • 癌、ステロイド治療、HIV感染の既往
  • 栄養不良
  • 体重減少
  • 広範囲に及ぶ神経症状
  • 構築性脊柱変形
  • 発熱

腰痛診断ガイドライン2012 日本整形外科学会 日本腰痛学会 

 レッドフラッグがなければ予後良好な腰痛ということになる。

必要以上に不安になることもなければ、怖がることもない。

正しい情報をもとに行動し、1日でも早く腰痛を改善してほしい。 

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