睡眠障害(不眠症)と体の「痛み」

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腰痛、膝痛、股関節痛…など体の「痛み」で悩んでいる人は「痛くて眠れない。」「痛みで目が覚める。」「痛くて寝返りができない。」といった睡眠に関する悩みを持っている人も少なくないのであります。

人はなぜ眠るのかという謎は未だ解明されていないが、我々にとって睡眠は必要不可欠なものであり、眠らないと集中力が低下したり、肉体的疲労を感じたり、イライラしたり、不安になったりするのであります。

集中力の低下というのは脳、肉体的疲労というのは体、イライラや不安というのは感情、心が関係しているのであります。

睡眠とは、脳や体の機能を修復、回復するとともに、心の波を調整するのであります。

睡眠が肉体の回復だけものであれば横になって休めばいいのであり、わざわざ眠る必要はないのであります。

このことから、睡眠というものは肉体的欲求という側面だけではなく、精神的欲求という側面があるということがわかるのであります。

体の「痛み」と睡眠

体の睡眠と脳の睡眠

眠っている状態を客観的に確認する指標は、脳波、筋電図、眼球運動であります。

脳波は脳の活動状態を測り、筋電図は筋肉の弛緩(緩み)を測るものであります。

また、眠りの浅い状態の時に眼球が活発に動く(急速眼球運動)ことから眼球運動を測り、眠りの指標とするのであります。

急速眼球運動を伴う睡眠はレム睡眠、急速眼球運動を伴わない睡眠はノンレム睡眠と呼ばれています。

レム睡眠(体の睡眠)

レム睡眠 (REM sleep)とは、筋肉(骨格筋)の緊張が緩み体が休息している状態の浅い眠りです。

体は休息しているが、脳と眼球(急速眼球運動)は活発に活動してるのであります。

何かを思い出そうとする時に眼が動くのと同じように、急速眼球運動によって記憶を思い出し、整理している状態であります。

ノンレム睡眠(脳の睡眠)

ノンレム睡眠 (non-REM sleep)は脳の眠りと言われ、大脳が休息している状態の深い眠りです。

脳が休息している状態というのは、視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚といった五感の世界から離れた状態であります。

 

私たちは眠る度にレム睡眠とノンレム睡眠を交互に(約90~110分の間隔)繰り返すことで体や脳の機能を修復し、回復するのです。

心の睡眠

睡眠状態というのは無意識の状態であります。

覚醒状態から睡眠状態、意識のある状態から無意識の状態に切り替わるのであります。

眠ると交感神経優位から副交感神経優位になるように、浅い眠りから深い眠りになるにつれて現在意識から潜在意識へと主役が代わるのであります。

眠りによって現在意識を休息し、心のエネルギーを回復するのであります。

また、布団に入って眠りにつくまでの時間というのは現在意識から潜在意識への引き継ぎの時間であり、目覚めてしばらくの間は潜在意識から現在意識への引き継ぎの時間であります。

何を引き継ぐかといえば、感情であります。

現在意識の感情データは潜在意識へ記録され、記録したデータは潜在意識に蓄積されていくのであります。

喜び、安心、幸福感といった心の平和は肉体の健康として現れ、不安や恐怖、怒りや悲しみといった心の波は「痛み」や病気の症状として現れるのであります。

体の「痛み」と睡眠の質

長時間眠っても疲れが取れないというのは心の睡眠が足りないのであります。

眠っている間も、心は脳に作用し、脳は肉体の各器官に作用するのでありますから、悩みごとや明日の仕事の事を心配しながら眠るというのは眠りながら悩み、眠りながら仕事をしているのと同じであります。

心は乱れ、脳は働き、体は緊張して、かえってくたびれるのであります。

睡眠の質を高めるには、高価な寝具よりも眠る前の時間、感情が大切なのです。

仕事の怒り、焦り、家庭の不安を抱えたまま布団に入ってはいけません。

現在意識が薄れ、ウトウトしている時というのはもっとも暗示にかかりやすい状態です。

怒り、焦り、不安は「不健康」という自己暗示であります。

あなたは毎日どんな自己暗示をかけて眠っておられますか。

「痛み」は治らない、明日も痛くなりそうと思って眠っていませんか。

寝る前に夫婦喧嘩をしたり、悲惨なニュースを見てから眠っていませんか。

健康になりたい人は就寝前にゆっくり深呼吸し、心の波を鎮め、「健康」を暗示してから眠るとよいのであります。

睡眠障害(不眠症)と体の「痛み」

誰にでも眠れない日というのはありますが、睡眠不足も慢性化すると生活に支障がでてくるのであります。

睡眠障害の合併症として体が痛くなる人と、痛くて眠れない、痛みで目が覚めるといった「痛み」で睡眠障害になる人がいます。

睡眠障害の人は体の「痛み」に悩み、慢性疼痛の人は睡眠不足に悩んでいるのであります。

「痛み」が悪化すればますます眠れなくなり、睡眠障害が悪化すればますます痛くなるのです。

このことから、体の「痛み」と睡眠障害(不眠症)は密接に関係しているということがわかるのであります。

睡眠障害による合併症

睡眠障害の合併症には「痛み」以外にもさまざまな症状があります。

そして、睡眠障害から他の症状がでる場合、他の症状から睡眠障害になる場合があるということは根本の原因は同じと考えるのが当然であります。

共通の原因、根本の原因とは心の不安、心の不調和であります。

心は脳に作用し、脳は肉体の各器官に作用するのです。

肉体は心の現れとはこのことであります。

睡眠障害の原因を骨の異常、遺伝、老化現象、軟骨の磨耗と診断されても困るのであります。

睡眠障害の合併症

慢性疼痛(腰痛、線維筋痛症など)
更年期障害
アトピー性皮膚炎
周期性四肢運動障害
COPD(慢性閉塞性肺疾患)
RLS(レストレスレッグス症候群、むずむず足症候群)
周期性四肢運動障害 
PPI(精神生理性不眠症) 
DSPS(睡眠相後退症候群) 
うつ病 
SAS(睡眠時無呼吸症候群) 
アルコール依存睡眠障害 
GERD(胃食道逆流症)など

睡眠障害(不眠症)を克服する方法

「痛み」も睡眠障害も注目すればするほど悪化するのであります。

痛い、痛いと「痛み」に注目すればますます痛くなり、眠れないと思えば思うほど眠れなくなるのであります。

そして、まだ治らない、いつ治るのかと「治らないこと」に心を捉われ、注目(意識)するほど治らないのであります。

睡眠障害(不眠症)と注意転換法(distraction therapy)

注意転換法という治療法があります。

これは、「痛み」に注目せず、他の事に意識を集中したり、気を紛らわす事で「痛み」を忘れるという方法です。

例えば、イマヌエル・カント( ドイツの哲学者)は痛風の激痛を「痛み」と無関係なことに精神集中することで克服し、ブレーズ・パスカル(フランスの哲学者、数学者)は数学の問題を考えることに集中して歯の痛みを克服したのであります。

また、ある人は、どんなに腰や膝が痛くても大好きな歌手のコンサートに行けば「痛み」を忘れるといいます。

楽しい事、興味のある事、仕事に集中している時、または他の事を考えている時は「痛み」も忘れるのであります。

睡眠も「眠らなければいけない。」「眠りたい。」と意識すればするほど眠れないのであります。

手足が重い、暖かいと自己暗示を加えることで、体をリラックスさせる自律訓練法や、腕、脚..と筋肉を順番にリラックスさせる漸進的筋弛緩法も意識を他(体)に向けるという意味では注意転換法であります。

その他、呼吸法、読書療法、音楽療法、羊の数を数える…なども同じ原理であります。

心の睡眠を得る方法

睡眠障害の根本的な原因は不安や焦り、悲しみなどの感情の騒ぎでありますから、体に注目したり、読書、音楽等に意識を向ける注意転換法というのは対処療法であります。

眠ったとしても、何度か目が覚める、長時間眠っても疲れが抜けないとなるのであります。

感情の騒ぎを鎮めるものは心の平和、安心であります。

「痛み」の不安、「不眠」の不安を解決しない限り健康な心の睡眠は得られないのであります。

「痛み」の場合は眠る前に「きっと善くなる、大丈夫。」と自己暗示的に念じ、後は、潜在意識、自己治癒力に任せて安心して眠ってしまうのであります。

「不眠」の場合も、不安に感じていることは「必ず解決する。」と念じ、後は、潜在意識、自分の潜在能力に任せるのであります。

眠りの達人になる方法

眠りの達人といえば赤ん坊であります。

赤ん坊がスヤスヤ眠るのは母親の存在、温もり、守られているという安心があるからであります。

赤ん坊の心になるのは難しいが、母親、故郷の風景、幼なじみなどを思い出して童心にかえるのも安心する方法であります。

また、胸元や胃、ヘソの下にそっと手を置いて、母や祖母の温もりを思い出してみると安心するものであります。

眠れない時にお題目を唱えるという人もいますが、信仰心のある人は神様、仏様に包まれている姿をイメージすれば安心できるのではないでしょうか。

隣で寝ているのが夫だと思うから眠れないのであって、観音様や仏様だと思えばイビキもまた有難い響きに聞こえるのであります。

ちなみに、イビキが騒がしい観音様は胸元にそっと手を置いてあげると安心して静かになるのであります。

 

「痛み」と「不眠」を克服するには、眠る前の時間を大切にし、悩みや不安を布団に持ち込まないのがコツであります。

どうしても悩みや不安を布団に持ち込んで解決したいのならば、現在意識で「◯◯を解決したい。」という方向性だけを示し、あとは潜在意識を信じ、全てを任せて眠るのであります。

また、潜在意識だけでなく、自律神経、レム睡眠中の脳も活発に活動しているのであるから安心して任せればよいのであります。

何でもかんでも「起きている自分」が解決するつもりでいると眠れないのであります。

 

睡眠とは五感を離れた「静」の世界であります。

「静」の世界で蓄えたエネルギーがあるからこそ「動」の世界が活きるのであります。

そして、「静」のエネルギーを蓄えるには心の平和、安心が必要なのであります。

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